公益社団法人日本ボート協会

Japan Rowing Association

安全なローイングSAFETY ROWING

医科学講習会のご案内

2015年03月16日
医科学委員会

2012年に行われたロンドン五輪において南アフリカ代表軽量級男子フォアが金メダルを獲得し飛躍的な活躍を見せたことは、スポーツ界で大きな関心を呼んだ。なぜなら、南アフリカは2000年のシドニー五輪には出場できたものの、その後のアテネ五輪、北京五輪には出場すら出来ず、オリンピック前年の2011年に行われた世界選手権での戦績は11位であったからである。

南アフリカボート軽量級をロンドン五輪優勝に導いたのは運ばかりではなく、南アフリカが地理的に持つ強みと国内資源を最大限に活用した強化策があったと考えられる。南アフリカの強化策では、①地理的利点を生かし、日常的な『高地トレーニングの実施』と高高度・低高度拠点で更に効果を高めていること、②トップ選手強化のための『Rowing South Africaアカデミー』が、『ハイパフォーマンスセンターを拠点』としてスタートし、トレーニング、コーチングの充実と医科学サポートの集中により競技力向上を支えていること、③『外国人コンサルタントコーチ』の起用によりコーチング能力を高めていること、が明らかとなった。

本講演では南アフリカを対象とした質的調査研究の結果を解説する。成功モデルに対するこのような研究手法がボート界でもっと一般的になれば、自身のチーム、ひいては国内レベルの向上に大きく寄与できるものと考えている。今後の強化策を検討するうえでの情報として役立てて頂き、日本ボート界の発展のために少しでも貢献できれば幸いである。 講演者 岩畔道徳

南アフリカボート軽量級をロンドン五輪優勝に導いた強化策
日時:
2015年3月28日(土) 午後4時30分から5時30分
場所:
戸田公園管理事務所 2階