公益社団法人日本ボート協会

Japan Rowing Association

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全国のオアズパーソンへの手紙(第67信)

2018年3月1日
日本ボート協会会長
大久保 尚武
会長写真

平昌冬季オリンピックは、日本選手の大活躍もあり、わたしも毎日夜遅くまでテレビ観戦で大変でした。やはりオリンピックは面白いですね。

初めて知った競技もたくさんあります。「今の若者たちはこんなスポーツを楽しんでいるのか」と認識を新たにしましたし、それらの競技では若い10代の選手が強いのにもびっくりです。フィギュアスケートもそうですが、スノーボードなど「空中での回転技術などを競う」競技で若い選手が強いのは、必ずしも頑健な身体・筋肉を必要としないからなのかも知れません。伝統的なスキーの距離競技などで30歳近いベテラン選手がまだ頑張っているのは、やはり長期のトレーニングで強い心肺・筋肉をつくる必要があるのだろうと思います。その点はボートと同じで、ギザビエNSDが冬季スキー合宿をやる意義を再確認しました。

日本が13個もメダルを取り印象に残るシーンはたくさんあります。わたしが最初に感動したのは、あまり話題にはなっていませんが男子フィギュアの宇野昌磨選手のフリー演技です。最初に転び結果は銀メダルに終わりましたが、今大会最高に迫力ある演技だったとわたしは評価しています。絶対にメダルをつかみ取るのだという「意志力」と、逆に猛練習で身体の隅々にまで叩き込まれた「自律的動き」の無意識な発露とがうまくミックスして、あの迫力ありしかもなめらかな演技を作り上げたのだと思います。感動しました。

次に、日本人みんながそうだったと思いますが、スピードスケート500mの小平奈緒選手。シャープな滑りも息をのんで観ましたが、凄いのはその後です。2位になって泣きじゃくる韓国選手を抱きしめ、なぐさめる姿には本当に感動し、日本人として誇らしくさえ思いました。いろいろの新聞情報など見ると、小平奈緒という選手は人間として深みのある相当な人物のようですね。

ほかにもスケート団体パシュートの勝利も忘れられません。陸上400メートルリレーもそうですが、日本人の団体プレーには何かがあるのですね。300日間にも及ぶチームとしての合宿練習をキチッと行えるという総合力、これが一番のキーファクターなのかも知れません。

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今年から2021年までの4年間、日本ボート界では大きなイベントが目白押しで続きます。一度まとめて見ていただきたいと思い、一覧表にしてご紹介します。

いずれのイベントも、オールジャパン体制で臨まなくては、とても乗り切れません。学連の諸君をはじめ、みなさんのご支援ご協力を心よりお願いします。

〔2018年〕    
・日本パラローイング協会との統合 7月  
〔2019年〕    
・「海の森水上競技場」竣工 3月  
・「海の森水上競技場」こけら落としレガッタ 6月16日(日)  
・「2019世界ボートジュニア選手権大会」 8月8日(木)~11日(日) 於:海の森水上競技場
〔2020年〕    
・「オリンピック東京大会」 7月25日(土)~8月1日(土) 於:海の森水上競技場
・「パラリンピック東京大会」 8月27日(木)~29日(土) 於:海の森水上競技場
・「JARA創立100周年記念式典」 11月23日(月・祝)  
〔2021年〕    
・「ワールドマスターズゲームズ」 5月23日(日)~28日(金) 於:琵琶湖漕艇場

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「ワールドマスターズゲームズ」については、みなさんあまりご存知ないかもしれません。実はオリンピックにも匹敵する大変大きなマスターズ(概ね30歳以上)のための世界大会なのです。「生涯スポーツ世界大会」とも呼ばれていますが、キャリア・資格にとらわれずに割と自由に参加できるので、人気がでてきているようです。第一回大会は1985年にカナダ・トロントで開かれ、その後4年ごとに各国の持ち回りで、前回2017年大会はニュージーランド・オークランドでの開催でした。

次回2021年の大会を日本/関西(8府県)に招致することが決まっています。32競技に国内外から5万人を集めようという計画ですから、大変な大会です。

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ボート競技はもちろん琵琶湖漕艇場での開催予定なのですが、コースの状況についてIMGA(国際マスターズゲームズ協会)からいくつかの注文がついているようです。そこで2月7日(水)滋賀県庁の冨永重紀理事(スポーツ局長)と関西ボート連盟の奥村功会長が来られ日本ボート協会(わたし、木村理事長、相浦事務局長)と情報交換をして、今後なすべきことについて打合せを行いました。まずは3月25日(日)にFISAのスベトラ氏他が現場視察に来るとの事なので、「それにキチッと対応しましょう」ということにしました。

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以上