歓迎のことば


 皆様、「ボートのまち戸田」へようこそお越しくださいました。
 全国各都道府県から多くの選手・役員の皆様をお迎えし、ここ戸田漕艇場において、第52回全日本大学ローイング選手権が開催されますことは、誠に喜ばしいことであり、出場される選手及び大会関係者の皆様に対し、埼玉県ローイング協会会長として心から歓迎申し上げます。
 戸田市は、埼玉県南東部に位置し、都心へのアクセスの良さと荒川の豊かな自然環境が調和したまちです。江戸時代には中山道の「戸田の渡し」が置かれ、交通の要衝として栄えてまいりました。現在も若年層を中心に人口が増加し続け、埼玉県内で最も平均年齢が若い「活力あるまち」として発展を続けています。
 さて、会場となる戸田漕艇場は、昭和39年にアジアで初めてのオリンピックが行われた際の競技場となった歴史をもち、国内唯一の人工的に作られた静水ボートコースです。公園には昭和39年当時のオリンピックの聖火台も残っており、ローイング競技の聖地として親しまれています。また、豊かな自然に囲まれ、散歩やジョギングコースとして利用されている方も多く、競技者のみでなく、一般の方々の憩いの場としても愛されています。
 この本市特有の地域資源である戸田漕艇場をまちづくりに活かしていくことを目的に本市では、令和6年3月に地域住民、ローイング競技関係者、行政の協働による『戸田市ボートのまちづくりコンソーシアム』という協議体を立ち上げました。
 コンソーシアムには現役の大学生選手にも参加いただいており「ボートのまち戸田」のイメージ定着やローイング競技の普及に向けた様々な取組について協議しています。
 多くの皆さまに間近でローイング競技を観戦いただき、その熱や力強さを感じてもらい、もっと応援したい、やってみたいにつなげたい。多くの応援によって競技者のモチベーションの向上につなげたい。このような思いをもって「ボートのまち戸田」を盛り上げてまいります。
 出場される選手の皆様には、日々の努力の成果を存分に発揮し、悔いのない戦いを繰り広げていただくと同時に、戸田漕艇場とその周辺の自然豊かな環境を楽しみ、「ボートのまち戸田」の魅力を感じていただければ幸いです。
 昨年開催されました2024パリオリンピックでは、戸田漕艇場で鍛錬を重ねた選手も出場されました。今大会に出場した選手の中から、今後の日本ローイング界を背負ってくれる選手が出てくることを期待しております。
 最後に、本大会の開催にあたりご尽力いただいた全ての関係者の皆様に心から感謝申し上げ、歓迎の言葉とさせていただきます。

埼玉県ボート協会 会長
戸田市長
 菅原 文仁