日本代表選手団遠征報告 Varese Report7 (4/15)


日本代表選手団遠征報告 Varese Report7 (4/15)

4月15日(金)

8:00 LM4-クルーとスタッフ3名がシャトルバスでバレーゼ湖に向け出発。(8:38バレーゼ湖に到着)

9:00 LM2-クルーとスタッフ1名がシャトルバスでバレーゼ湖に向け出発。(9:30バレーゼ湖に到着)

いよいよ大会初日、選手・スタッフ一同程よい緊張感で朝を迎えることができました。

本日はレース時間に合わせてクルーごとに移動します。まずはLM4-が8:00のシャトルバスで移動でしたが、この日はバスがホテルの敷地内まで入ってきておらず、いつもよりも少し離れた敷地外で待っていてくれました。どんなときでも周囲を見渡すことは大事ですね。

LM2-クルーも1時間遅れのシャトルバスでバレーゼ湖に到着しました。両クルーとも計量を一発でクリヤしていよいよレースを迎えます。

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リラックスした様子の選手たち。日本チームのテント内には多くの方々からのメッセージをいただいた応援国旗を飾らせていただいております。メッセージを下さった皆様に心から御礼申し上げます。
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予選レースに向かうLM4-クルー。手前からS佐藤選手(日本大学)、3奈良選手(新日鐵住金)、2荒川選手(一橋大学)、B小林選手(戸田中央総合病院RC)

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いよいよレースが始まり、LM4-クルーの活躍がが会場アナウンスで叫ばれ始めました。

11:45 LM4- 予選

リオ五輪の出場権を持つ昨年世界選手権5位のオランダ、8位の中国、そして世界最終予選でのリオ五輪出場権獲得を目指す、昨年世界選手権15位のスペイン、18位の日本、昨年の世界選手権には出場していない、スロベニアとポーランド1の組み合わせである。

スタートから各国が主導権を握ろうとするが、日本がいち早くスピードに乗りトップに立ちレースの主導権を握ろうとするが、オランダが500mではトップに立ち日本は2位で通過。場内アナウンスでは日本が非常に良い位置でレースを進めていると紹介された。ここから中国が安定したストロークで第2クオーターでトップに立つ。1000mはほぼ並ぶようにして中国、オランダ、日本の順で通過。少し遅れてスペインが続く。「カケルサトウ」が引っ張る日本が、非常に良いレース展開を進めていることが好意的に紹介されている。

1200mを過ぎたころから中国、オランダ、日本の差がじりじりと開き始めて、1500mでは1位中国に3.56秒差の3位で通過、2位オランダとは2.09秒差である。何とか抜きたいところであるがラストでも少し差を開かれ残念ではあるが午後の敗者復活にまわることになった。

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昨年の世界選手権で日本より上位だったスペインクルーを抑えるLM4-クルー。左からB小林選手(戸田中央総合病院RC)、2荒川選手(一橋大学)、3奈良選手(新日鐵住金)、S佐藤選手(日本大学)

11:45 LM2- 予選

スタートからイタリア2、中国が飛び出し積極的にレースを進め、ポルトガルが続きスペイン2と日本が並ぶようにしてレースが始まった。500mの通過でトップイタリア2から3.61秒差の5位と苦しい展開が予想された。第二クオーターでもスペイン2には食らいつくものの本来のスピードには乗り切れない様子で、1000mではさらにトップから遅れること4.97秒差の5位。場内アナウンスでは日本は先ほどLM4-が良いレースをしていたからLM2-も頑張ってくれ!的なアナウンスをされる。

しかしこれまで何度も日の丸を背負ってきたB石田(東レ滋賀)、S田立(戸田中央総合病院RC)のペアはここから底力を発揮する。第3クオーターでスペイン2を抜き去ると日本の追い上げに反応したポルトガルと共に先行するイタリア2、中国との差をじりじりと詰めはじめ、決まりかけたレースを一気にヒートアップさせた。1500mを4位で通過し、さらに石田・田立の両選手の動きが躍動しスピードに乗ってきたが、先行する中国、イタリア2、ポルトガルは的確にスパートを入れ振り切られ4位でゴール。

レースの最後までしっかり戦う力があることを示し、明日の敗者復活に大いに期待を持たせてくれる内容のレースであった。

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続いてLM2-クルーが蹴り出していく。手前からS田立選手(戸田中央総合病院RC)、B石田選手(東レ滋賀)
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前半こそスピードに乗り切れず苦戦したが、中盤見事に立て直し、第3クオーターからは見事な追い上げを見せ観客を大いに盛り上げたLM2-クルー。 左からB石田選手(東レ滋賀)、S田立選手(戸田中央総合病院RC)

16:20 LM4- 敗者復活

本日2本目となる敗者復活は、リオ五輪の出場権を持つ昨年世界選手権11位のカナダ、ポーランド1及び2、アイルランド、そして日本の組み合わせとなった。このころになると順風が強くなり白波が見えるようになり、コースは荒れてきた。タフなレースになることが予想された。

スタートから僅かに日本がトップに立ち続ける展開が続くが、ほぼ横一線の状態が続く中500mは辛うじてトップで通過。しかし1000mでは予選で後半流していたポーランド1が元気でトップを譲ることになる。しかし、トップから5位アイルランドまでが3.38秒差にひしめくワンミスが命取りになる展開が続く。第3クオーターになると順位は変わらずにそれぞれの差が僅かに開く展開になるが、ポーランド1・2、カナダ、日本の4クルーに準決勝への可能性がある。1500mはトップのポーランド1に2.25秒差の2位で通過。しかし4位ポーランド2との差は2.12秒差で手に汗を握る状態が続く。第4クオーターに入るとポーランド2が捨て身のスパートを入れ、カナダをかわし3位に浮上し、さらに日本に迫ってきた。リオ五輪出場権は得ているとはいえカナダもこのまま引き下がるわけがなく、荒れたコンディションの中激しいスパートを入れてきた。苦しい展開の中差を詰められながらも、カテゴリー別の世界大会で優勝又はメダル獲得の経験を持つ選手がその経験を生かし後続を振り切り2位を死守。無事に明日の準決勝A/Bに駒を進めた。

荒れた水面の難しいレースでデッドヒートを繰り広げるLM4-クルー。左からB小林選手(戸田中央総合病院RC)、2荒川選手(一橋大学)、3奈良選手(新日鐵住金)、S佐藤選手(日本大学)

2016年ナショナルチームの開幕戦となった本日でしたが、結果以上に手ごたえのある内容のレースを選手たちはしてくれました。

明日は両クルーともAファイナルをかけた戦いになります。引き続きチーム一丸となって戦って参りますので応援よろしくお願い申し上げます。