2017年U23世界選手権 結果報告


2017(平成29)年7月19日(水)~23日(日)にブルガリア·プロブディフで行われた「2017年U23世界選手権(2017 World Rowing Under 23 Championships)」のレース結果および選手のコメントをお知らせ致します。

2017年U23世界選手権 結果報告

レース結果および選手コメント

◆女子ダブルスカル(BW2×)

2017年U23世界選手権 結果報告
JPN FinalB 4位(総合10位)7分13秒810 / 中条彩香(DENSO所属、三重県立津商業高卒)・米川志保(早稲田大所属、愛知県立旭丘高卒)

【整調:米川】初めての世界規模の大会でした。今まで出てきた大会とは雰囲気が異なり、学ぶことも多くありました。 自分に足りないものを知り、逆に自分に可能性を感じることもできました。 予選で良いレースができただけにBファイナルでは本気で1位を目指しましたが、 まだ世界には上がいるなと感じるレースとなりました。 自分の実力をあげるとともに、いつもベストなレースをするための調整も、経験を積みながらしっかりできるようになっていきたいです。 今回の結果を次に活かせるようにこれからも精進していきます。
【バウ:中条】レース期間が自分を1番成長させると感じました。 レース中もどうしたら艇が速くなるのだろうと考え続けている自分を発見することができたし、 何より一緒に乗っている相方が漕ぎやすい様に、もっと支えたいという想いが強かったです。 そして、日本のオープン選手も今後、世界と戦うんだ!とこの大会を経て感じました。 もっとスピードやテクニックを高いレベルにして来年も出られる様に今を過ごしていきたいです!

◆軽量級女子ダブルスカル(BLW2x)

2017年U23世界選手権 結果報告
JPN FinalB 4位(総合10位)7分19秒870 / 角谷真緒(立教大学、石川県立小松明峰高卒)・成瀬歩美(明治大所属、岐阜県立恵那高卒)

【整調:成瀬】昨年と同じ角谷と軽量級ダブルスカルで出場させていただきました。 昨年はCファイナル止まりでしたが、今回はBファイナルまで進めることができました。 私はこれまでに3度の世界選手権を経験しましたが、ここまで進むことができたのは初めてでした。 昨年負けた国のクルーにも、勝つことができました。二人のお互いの成長を感じた今回の大会でした。 最後のレースは、予選と準決勝よりもテンポよく、高いレートで攻めることができました。 Aファイナルには進められなかったものの、納得のいくレースで終われたことに満足しています。 来年は参戦できるかはわかりませんが、またこの機会があれば、次はAファイナルに進めるよう、レベルアップしたいと思っています。
【バウ:角谷】昨年に引き続き、軽量級女子ダブルスカルのバウとして出漕させていただきました。 昨年より順位を上げることができましたが、正直悔しいです。 勝負の時に競り負けてしまうこと、まだまだ漕ぎ方がなってないこと、劣っている点をたくさん見つけることができました。 強くなれるようこれからも頑張っていきたいです。 今回サポートしてくださったスタッフのみなさん、日本から応援メッセージをくれた方々、とても力になりました。 また、このような貴重な経験をさせていただき、とても幸せです。ありがとうございました。

◆軽量級女子シングルスカル(BLW1x)

2017年U23世界選手権 結果報告
JPN FinalB 3位(総合9位)7分51秒100 / 高島美晴(明治大所属、鳥取県立米子東高卒)

【高島】昨年のU23世界選手権が終わってから今大会まで、Aファイナル出場をめざし、日々の練習に励んできました。 それだけに、セミファイナルA/Bのレースにおいて、5着でフィニッシュしたことは、大変悔しいです。 この目標は来年に持ち越し、来年はAファイナルで十分に闘うために、また1年励んでいきます。 目標達成にはいたりませんでしたが、レース内容やテクニック、体力面に関しては、成長したと胸をはれる大会でした。 コーチ陣や応援してくださった方々に、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

◆軽量級男子舵手なしクオドルプル(BLM4×)

2017年U23世界選手権 結果報告
JPN FinalB 4位(総合10位)6分08秒080 / 内田達大(早稲田大所属、山梨県立吉田高卒)、岩本拓馬(中部電力所属、福井県立若狭高卒)、古田直輝(明治大所属、鳥取県立米子工業高卒)、宮浦真之(中央大所属、石川県立小松明峰高卒)

【整調:宮浦】今回のU23世界選手権は私にとって初めての世界大会でした。 これまでとは異なる環境下で持てる力をすべて発揮することができたことは非常に良かったと思います。 レースの内容としては同世代のトップ選手とのフィジカルの差を感じる厳しい内容でした。 今年の代表活動は今大会をもって終了しますが、来年はAファイナルに進出しメダルを狙えるよう1年間フィジカルの強化に励みます。 応援ありがとうございました。
【3番:古田】大会の結果自体は満足できる結果ではありませんでしたが、 大会までの練習や合宿でこれまで以上にフィジカル面やテクニック面の向上ができました。 しかし、世界で勝つためにはまだまだフィジカル面、テクニック面共に向上させなければならないと感じました。 来年もU23世界選手権で戦いAファイナルに行き、メダルに絡む戦いをしたいので日本に帰ってからも合宿、 大会で学んだ事をさらに磨きたいと思います。最後にスタッフ、コーチ陣応援してくれた皆様、本当にありがとうございました。
【2番:岩本】今回のU23世界選手権では納得のいく結果はでませんでした。 初の世界大会で、海外の選手達を生で見れたことは非常に刺激的で、ワクワクしました。 優勝したクルーと自分達の差を実感でき、やらなければいけないことが見つかったことが1番の収穫です。 今回は惨敗してしまいましたが、いつかは表彰台に立ちたい!と強く思いました。 世界で活躍できる選手になれるよう、この経験を活かし今後も練習に励みます。
【バウ:内田】私は今回のU23世界選手権に出場し、改めて世界のレベルの高さを実感しました。 レースでは全力を尽くしたものの、総合10位とAファイナルにも届かず悔しい結果に終わりました。 また日本代表経験を通して自分自身の課題が浮き彫りとなり、未熟さを痛感しました。 今大会を糧に次はシニア?カテゴリーの代表を目指し、もう一度世界に挑戦できるよう精進していきたいと思います。 最後に今回の遠征に関して、ナショナルチーム?スタッフの皆様をはじめ、 応援してくださった方々には心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

◆軽量級男子ダブルスカル(BLM2×)

2017年U23世界選手権 結果報告
JPN FinalB 3位(総合9位)6分31秒520 / 福井康(東レ滋賀所属、兵庫県立洲本実業高卒)、武田匡弘(関西電力美浜所属、福井県立美方高卒)

【整調:武田】U23世界選手権に向けて、4月からクルーを組み約4カ月練習をしてきました。 チームボートは難しく、自分ひとりの漕ぎをしていては艇が進まないということを感じました。 また、4カ月という期間がありながら自分たちの目標としていたレベルに達することなく世界選手権に挑むことになり、 結果はBファイナル3位で総合9位となりました。 満足のいく結果ではありませんでしたが、今の自分のレベルを受け入れ、今後さらに上を目指して練習に取り組みたいと思います。 サポート、応援してくださった方々、本当にありがとうございました。
【バウ:福井】今回最後のU23に挑戦させていただき、チーム最年長としてレースに挑むにあたり、 人をまとめる事の難しさやコミュニケーションの難しさを実感しました。 自分にはまだ足りないことが多く、悔しい思いでいっぱいです。 ボートの技術の前に人としてのスキルを上げなければならないと思います。 大きな器を持ちどんなクル

◆軽量級男子シングルスカル(BLM1×)

2017年U23世界選手権 結果報告
JPN FinalD 6位(総合24位) 7分15秒490 / 古米峻知(日本大所属、岡山県関西高卒)

【古米】シングルスカルで出場しましたが、悔しい結果に終わりました。 ギザビエコーチが就任してから、B1やB2のトレーニングが導入されましたが、 自分自身は、低レートで出力できているつもりになっていたところがあり、 もっともっと、リズムと出力を上げていかなれば、世界と戦うことはできないと改めて実感しました。 コーチをはじめサポートスタッフ、応援いただいた皆様ありがとうございました。


ギザビエNSD 一問一答

Q:U23全体の総括はシーズン終わりに出されるかと思いますが、今回の大会で良かった点を教えてください。

A:今回の大会での良い報告としては、6艇中5艇がBファイナルに進出したことです。 選手たちは、強豪国に対して健闘し、各レースでベストの漕ぎをみせてくれました。 今までのレベルを超え、眼を見張る結果を出したクルーがいる一方、少し疲労したクルーもありました。

Q:将来的にAファイナルや表彰台を目指すために必要なこととは何でしょうか。

A:
1.
体力を向上させなければなりません。 例えば、LM4xの種目で2kmのエルゴの平均スコアは、 スイス6分16秒、英国6分18秒、フランス6分22秒、デンマーク6分25秒、日本6分30秒となっています。 B1, B2, C1, C2トレーニングを継続してください。
2.技術レベルをより向上させなければなりません。 既に何名かは効果が出ていますが、まだ十分ではありません。 漕ぎの動きをシートのスライドに合わせて完璧に近づけることで、ボートを止めずに良いキャッチができるようにならなければなりません。 多くの日本人漕手は、キャッチで力んでしまうため、スピードが出ません。 ドライブの時に高い効率性でスピードを加速し、ドライブの最後で強固なボディポジションを取ることで、 ブレードワークの高い質の加速を続けることが必要です。
3.勝利の可能性を信じて、スタートの時も恐れてはいけません。 レース中も積極的な姿勢を持ち続けるべきです。
4.国際大会シーズンの世界選手権後の十分な回復期間を大切にし、次シーズンに向けた冬のトレーニングに備えてください。


◆応援いただきありがとうございました。

レースの公式結果は国際ボート連盟サイトをご覧ください。
http://www.worldrowing.com/events/2017-world-rowing-under-23-championships/schedule-results
レース動画は以下サイトを参照。
http://www.worldrowing.com/events/2017-world-rowing-under-23-championships/photos-videos