2017年シニア世界選手権 結果報告


2017(平成29)年9月24日(日)~10月1日(日)の8日間、米フロリダ州サラソタ市のネイサン ベンダーソン パークで行われた「第47回シニア世界選手権(2017 World Rowing Championships)」のレース結果および選手のコメントをお知らせ致します。

2017年シニア世界選手権 結果報告

レース結果および選手コメント(順位/氏名(所属、出身校)

◆軽量級男子ダブルスカル(LM2x)

2017年シニア世界選手権 結果報告
JPN FinalC 3位(総合15位)06:31.010/佐藤翔(新日鐵住金所属、日本大-岩手県立黒沢尻工業高)・池田裕紀(トヨタ紡織所属、日本大-静岡県立天竜林業高(現天竜高))

【整調:佐藤】目標のBファイナル進出ができず、悔しいです。今後も頑張ります。
【バウ:池田】24カ国中15位と悔しさと、不甲斐なさしか残らない結果でした。しかし今回のヨーロッパでの長期合宿から大会を経て、改めて自分の弱さや改善すべきことを見つめ直すことができました。また来年、さらにトレーニングの質を高めて、世界へ臨んでいきたいと思います。

◆軽量級男子舵手なしクオドルプル(LM4×)

2017年シニア世界選手権 結果報告
JPN FinalA 5位(総合5位)05:56.990/奈良和紀(新日鐵住金所属、日本大-千葉県立小見川高)・福井康(東レ滋賀所属、兵庫県立洲本実業高)・西村光生(アイリスオ-ヤマ所属、仙台大-愛媛県立宇和島水産高)・大元英照(アイリスオ-ヤマ所属、仙台大-宮城県立塩釜高)

【整調:奈良】このメンバーで大会に出場が初めてということもあり、予選では思うように軽いリズムを出すことができず、敗者復活戦に回ってしまいました。敗者復活戦では、予選より軽いリズムを刻むことができ、勝ち上がることができました。A/Bセミファイナルでも、軽いリズムで危なげなくAファイナルに進みました。Aファイナルでは、1500mまでは先頭集団とあまり差がなかったのですがラストで離されてしまい、結果5位で終わってしまいました。しかし、今回の大会でレースをするたびに成長していることが実感できたので来シーズンは、もっと高みを目指して頑張りたいです。
【3番:福井】今年、初めてのシニアの世界選手権に出場させていただきました。メンバーの中でも最年少で、先輩方の練習についていくのが精一杯なところが、多々ありましたが、クオドに乗せてもらい、レベルアップする事ができた気がします。日本に帰っても継続し、世界選手権でもメダルを取れる選手になりたいです。
【2番:西村】今回は長期の遠征・大会となりましたが、多くの方々の支えのおかげで良い準備ができ、レースに臨むことができました。レースは、とてもエキサイティングでメダルまであと一歩でしたが、レース毎にクルーとしても自分自身としても成長することができ、次に繋がる良いレースができました。来年に向けてさらにスピードを上げられるよう、これから取り組んでいきます。
【バウ:大元】結果は5位。目標としていたメダル獲得とはなりませんでしたが、レースを重ねるごとにクルーの成長を感じられ、良い大会となりました。個人的にも五輪の翌年とあって、リラックスして臨むことができたと思います。また、軽量級のフォアが五輪種目から外され、軽量級のスカル種目のレベルが一気に上がった大会で、上位に入れたことは、今後につながったと感じました。今後、メダル争いをするには継続したフィジカルの強化、何より決勝で戦うという強い気持ちが必要だと改めて感じました。

◆軽量級女子舵手なしクオドルプル(LW4×)

2017年シニア世界選手権 結果報告
JPN FinalA 6位(総合6位)06:49.620/土屋愛(明治安田生命所属、早稲田大-新潟県立阿賀黎明高-阿賀黎明中)・山領夏実(デンソ-所属、熊本大-福岡県立東筑高)・川本藍(トヨタ自動車所属、日本体育大-埼玉県立南稜高)・福本温子(トヨタ自動車所属、佐賀県立唐津商業高)

【整調:土屋】世界選手権に向け、私たち選手を、応援・サポートしてくださった多くの方々に感謝申し上げます。世界選手権に向けた海外合宿から大会終了まで約2カ月にわたる長い遠征でした。今回の大会出場は、高校3年時の世界ジュニア選手権に参加して以来、5年ぶりの国際大会出場となりました。世界で戦うことの難しさを身体で感じ、それと同時にこれから何をしたら世界に通用するのかを認識することができました。軽量級タイムトライアル、ワールドカップ、今回の世界選手権と一歩一歩、着実に強くなっている手応えを感じています。今、やっていることに間違いはなく、来年、再来年に向け、さらに精度をあげて継続します。
【3番:山領】今大会はワールドカップ第3戦に続き、LW4xで世界選手権に挑戦しました。2017年はシーズンを通して、同一クルーで漕ぎ込むことができたため、課題一つ一つに着実に取り組んでいくことができました。レースでは、ここまでの取り組みを高い質で表現することができ、ワールドカップ第3戦から確実にレベルアップしたことを実感しました。しかし、それと同時に、まだまだ世界のトップレベルとの差は大きいことを実感させられました。フィジカル、テクニック共に、よりベースアップが必要であることを強く認識させられた今大会を、今後の挑戦の糧にしていこうと思います。最後に、今シーズンの活動にご理解、ご協力いただいた職場・ホームチーム、ご声援いただいたすべての方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。
【2番:川本】 前回のワールドカップ第3戦と変わらないメンバーで挑みました。事前の合宿では、エントリーの速さや4人で艇を進めることなどを重点において練習していきました。今回LW4×は9艇エントリーしていて、ファイナルAに残ることが、目標でした。予選では、練習でやってきたことを出すことができ、後半1000mは良いスピードを出すことができましたが、前半1000mのタイムを伸ばしていくのが課題になりました。敗者復活戦では、前半でタイムを出そうと自分自身、少し力みが出てしまったと感じました。ファイナルAでは、スタートからアタックし、後半1000mからさらに艇を進めることを課題にしていました。スタートからのアタックは、ピッチは上がったものの、なかなか良いスピードが出ず、後半では少し予選、敗者復活戦で出せていたようなスピードを、思いのほか出すことができませんでした。 目標だったファイナルAに残ることはできましたが、1位のイタリアとは16秒差があり、今回、たくさんの課題が見つかったので来年、再来年、2020年に向けて着実にステップアップしたいと思います。
【バウ:福本】予選ではワールドカップ11秒差だった英国と4秒差までつめることができ、手応えを感じました。ですが、やはり決勝は別物で、予選とは違ったレース・プランでチャレンジしましたが、トップとの差は16秒。心技体ともにさらに成長し、この差を逆転したいと思いました。たくさんのご支援、ご声援ありがとうございました。

◆男子シングルスカル(M1×)

2017年シニア世界選手権 結果報告
JPN FinalC 6位(総合18位)07:00.260/荒川龍太(NTT東日本所属、一橋大))

【荒川】今回の世界選手権で、前回のワールドカップ第3戦で自分よりも上位だった選手に勝つことができ、大きくレベルアップできていると感じました。応援してくださった皆さま、サポートをしてくださったスタッフの皆さま、ありがとうございました。

2017年シニア世界選手権 結果報告
JPN シングルスカルスペアレース 3位/越智寛太(今治造船所属、筑波大-愛媛県立今治西高))

【越智】補漕というかたちでの参加となりました。フランス合宿では質の高いトレーニングをすることができ、確かな成長を実感することができたのと同時に、今後の課題も見えた、意味のある合宿になりました。レースはスペアレースのみでありましたが、世界のレベルの高いレースを経験することができました。また、日本チームのレースを観戦していく中で、日本の武器となるもの、今後課題として克服していかなくてはならないことが見えていき、補漕という視点から様々なことを感じることができました。今回、感じ取ったことを自分自身に活かしていくことはもちろんのこと、チームの中にもうまく伝えていければと考えています。また現状に満足することなく、一つ上のレベルへチャレンジをする姿勢を持つことを忘れず、来年も自身の目標に向かって挑戦していきたいと思います。


ギザビエNSDコメント

オリンピック種目である男子軽量級ダブルスカルについては、決して満足のいく結果ではありませんでした。 選手はフランス合宿以来、疲労しており、結果を出すことが難しい状況でした。 しかしながら、ワールドカップでの健闘をみると、悲観はしていません。 選手たちには次のシーズンに向けてのトレーニングを始める前に十分休みを取らなくてはならない。 その上で、フィジカルを高める必要があります。 男子シングルスカルは目を見張る向上をみせましたが、ワールドカップ第3戦同様、C決勝での結果は振るわなかった。 軽量級男子クオドルプルは、この種目として良い結果でしたが、表彰台に上がるには、フィジカル・キャパシティ(有酸素的能力)がさらに必要です。 軽量級女子クオドルプルについては、予選、敗者復活戦ともにAファイナルに近いレベルで良いレースをしましたが、Aファイナルでミスがありました。 金メダルまで16秒差はもっとつめられたはずですし、向上できるはずです。 皆さまのご声援、ありがとうございました。

ギザビエNSD原文

Olympic events:
◆LM2x 15/24 rank
Not satisfied about this result, rowers feels tired since French camp, so very difficult to perform. But they have made interesting results in World Cup before, so all is not negative. They have to take a good long rest before start training again for next season. Physical capacity must be increase.
◆M1x : 18/40 rank
Results improving very positively, but like in Lucerne result in C final is not so good.

Non Olympic events:
◆LM4x : 5/17 rank
Good result for this boat, but need more physical capacity to reach podium.
◆LW4x : 6/9 rank
Good heat and good repêchage for A final access, but miss final race.
16s after gold is to much, they can and have to make better.


応援いただきありがとうございました。

レースの公式結果は国際ボート連盟サイトをご覧ください。
http://www.worldrowing.com/events/2017-world-rowing-championships/schedule-results